さて、地球に到達した私たちは、五行を通じてものづくりの旅を始めました。五行の一番手は、「木」。生まれたての若葉を象徴し、生きる力がぐんぐんと伸び始めます。木は、太陽を見ながら垂直に伸びてゆきます。方角は、太陽が登る東を示し、色は、青、守護神は青龍とされています。私たちは、木からインスピレーションを授かるために、世界遺産にも登録され、千年を超す屋久杉が茂る奇跡の島、屋久島へ行きました。木々が生い茂る勢いは、生命の力を再認識させてくれました。古代の日本人は、自然を畏怖し、神を感じていました。私たちは、心新たに、神と対面するために和紙で織った御幌を作成しました。和紙は、美濃和紙を細く裁断し糸状にしたものを使用しました。これにより、木を織ることを実現しました。
二〇一一
木を織る
甲板は傷んでいない
東から青龍が見ている 気力は充分か
帆を張るための柱を立てる